「レッグウェア、インナー、足袋。一見単純な構造の商品だが、ストッキング一つを見ても原糸、撚り、テンション、セットなどの技術の蓄積がこもる」。そう語るのは、福助の坂本友哉社長。就任から4カ月余り。「技術だけでなく、女性が肌に感じる微妙な感性に寄り添い、歩んできた140年の財産を日々感じている」。足元の事業環境は厳しいが、「現場・現物・現実の〝3現〟をキーワードに新たな成長軌道に乗せていく」と話す。
(山田太志)
大学卒業後、トーメン(現豊田通商)では希望の繊維原料部化合繊課に配属された。インドネシアやパリ駐在、建設やヘルスケア担当、繊維事業部長を経験した。福助社長に就任直後、30年近く前の仕事仲間で今は合繊メーカーの経営陣から、「トーメンで原糸やってたあの坂本さん?」と連絡が相次いだ。「時を経て再び原糸と関わりの深い仕事に就いた。運命というか、天職なのかなと感じている」とほほ笑む。
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