「ピードットプルミエ」はF・O・インターナショナル(神戸市)が初めて開発したEC主力のブランド。24年春に発売して順調に売り上げを伸ばし、今期(26年2月期)は売上高約8億円を見込む。ポップで可愛い雰囲気だが、親がストレスなく買い物できるような工夫が散りばめられている。
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もともとは卸向けに販売していたブランドでしたが、さらに成長させるためにECチームでリブランディングしました。ECモールでの価格競争が激化するなかで、価格訴求ではなく価値に重きを置いたブランドが必要という思いがありました。
ここまでユニセックスど真ん中で勝負しているブランドは少ないのでは。デザイナーは女児と男児の子供を持つママで、もともとは企画MD出身。だから、ECチームは型数の大枠のボリュームと強化したいアイテム、数量感、コスト感を彼女に伝えるぐらいで、デザインやスタイリングなどビジュアルに関わるところは任せています。子供服はアメカジが多いですが、ヨーロッパテイストをくんでいることも差別化できた要素。狙ったわけではなく、デザイナーが好きなものを反映した結果です。彼女はTシャツやパンツなどのデイリー商品を、こなれた雰囲気に見せるスタイリングが上手。インスタグラムで目を引くことができるし、セット率が高いのも特徴です。

親が買い物をするときにストレスに感じることをできるだけ減らす、ということに気を配っています。ユニセックスであることもそうです。性別が異なる兄弟でもお揃いで着られるし、お下がりにできる。買い物しやすいよう、自社ECでは、男女別の商品ページでもプルミエの商品が両方で見られるようにしています。なるべく綿100%にこだわっているのも、化学繊維を避けたい親が迷わないようにするため。
売り上げ規模が大きくなったので、手頃な価格も実現できています。主力の「ブリーズ」「アプレレクール」よりも価格を低くして、価格で悩まずに買えるようにしています。プロパー消化率が高いので利益率も良いです。情報発信もむやみに広げず、自社ECとインスタグラムに絞っています。ここさえ見ていたらブランドの情報が得られる、という安心感を大事にしています。