デンマークの生活雑貨店「フライングタイガーコペンハーゲン」。日本市場に参入して10年を超えた。スタート時のブームを経て、店舗やMDの改善を進めた現在、堅調な成長軌道に乗っている。コンセプトは大切な人と過ごす心地良い時間と空間を意味するデンマーク語の〝ヒュッゲ〟。特徴的なのは運営するゼブラジャパンが日本独自で取り組んできたファンマーケティングだ。熱量のあるファンの育成がブランドの成長を支えてきたが、現在ではより幅広い客層の取り込みにも力を入れている。
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熱狂で欠品相次ぐ
合弁会社としてのゼブラジャパンが「フライングタイガーコペンハーゲン」の運営を開始したのは13年だ。その前年の12年にデンマークのゼブラ社が単独で日本市場に参入し、第1号店を大阪・アメリカ村に出店した。話題を呼んで開店直後から大人気となり、来客が殺到した。しかし、予想以上のフィーバーぶりに商品供給やオペレーションが対応できなかった。欠品が目立ち、店頭はスカスカ。営業と休業を繰り返していた。