フランドル 販売員がEC売り上げを促進

2017/03/09 06:40 更新


 フランドルは、店舗の販売員がECでの販売を支援したり、それを評価するシステムを導入し、成果を上げている。店舗スタッフが同社商品のスタイリング写真をECサイトに投稿することで、ECの売り上げが伸びている。

 今後さらにシステムの活用を活発化し、販売スタッフのモチベーションアップにつなげ、オムニチャネルを推進する。

 販売スタッフが実店舗だけでなくECの売り上げにも貢献するため、16年9月に新しい仕組みを導入した。

 これは、販売スタッフが自ら撮影したスタイリング写真を自社ECサイトに投稿し、消費者に発信することで需要喚起や顧客拡大に結びつけるもの。そのためにスタッフのやる気につながる評価制度も導入した。使用するアプリは「スタッフスタート」(バニッシュ・スタンダード提供)を採用した。

 投稿したスタイリング写真は消費者が閲覧し、サイト上には週ごとにページビュー(PV、閲覧数)の人気ランキングが載る。インスタグラムなどのSNS(交流サイト)にも同時に投稿される。販売スタッフがコーディネートをネットを通して提案するのは今回が初めて。

 サイトで提案することでECと実店舗の両方の購買につなげる。レディスブランド「クリアインプレッション」では客注機能も活用し、ECの商品を店頭で決済できる仕組みとし、販売員の評価に反映できるようにしている。

 導入後、現在まででPVに対する購入決定率は倍になった。また、顧客の実店舗への来店頻度が上がる傾向も出た。PV数やEC売り上げは販売スタッフにとって店頭売り上げと同様に評価対象となるほか、消費者の反応が実感できることから、販売員の投稿数も徐々に増え、多い人では月に10回に達するようになった。

 さらにこの仕組みによるECの成果を表彰する制度も設けた。2月に店舗や個人の成果を売り上げや投稿数、PV数など5種類の指標で実績を評価し、表彰した。

 これからは、各スタッフの投稿数をさらに増やしていくほか、コーディネートの質向上も課題だ。特に3人体制の売り場では、撮影者とモデルの2人での作業となるコーディネート撮影に時間が取られるため、いかにそれを軽減しながら習慣化させるかがポイントとなる。

 今後、スタッフスタートが新設する間接コンバージョン(コーディネートを閲覧した後、別商品を購入)につながった効果を測定する機能も導入し、スタッフのモチベーションを高める仕組みを整えていく。

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EC販売への貢献度への表彰制度を採り入れたフランドル


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