美容室運営が主力のファイブスター(福島県郡山市、佐久間正之代表)はこのほど、「リーバイス」のビンテージのGジャンを5500万円(税込み)で取得した。ビンテージデニム史上最高額の個体としてギネス世界記録にも認定された。
同Gジャン「S506XXE」は、第2次世界大戦による物資統制下の米国で生産された、いわゆる「大戦モデル」だ。大きいサイズ特有の、背中の生地を〝T〟型に2枚はぎにした「スプリットバック」と呼ばれるディテールも見られる。ほぼ未使用に近いコンディションを維持しており、ほとんどの個体では欠損している革製のパッチもサイズ表記が目視できるほどの状態で残っている。




25年にビンテージコレクターでデニム研究機関「iiB」代表の脇谷重輝さんが、ビンテージショップ「マッシュルーム」を通じて都内の百貨店の催事で売りに出し、ファイブスターが購入した。取引金額の大きさと商品の希少性から、有名人の着用などのプレミア価格要因がない最高額のビンテージデニムウェアとしてギネス世界記録に認定された。
古着屋やビンテージのレプリカを製造・販売するメーカーではなく、美容室運営の企業が取得するのは異例と言える。
佐久間代表は「ビンテージデニムの価値を、審美眼やわびさびの美意識で世界に先駆けて見いだしたのは日本人。最高のビンテージを日本の企業として保有したいと考えた」と説明する。
美容との共通点もあるという。「美容師は顧客の髪の本来の美しさの保全に全力で取り組んでいる。素晴らしいビンテージを大切に整備・保存することと似ている」
今後はギネス世界記録の注目度を生かし、メディア露出などを増やす考えだ。「このGジャンを象徴として、日本の美意識を世界に発信できたら」と話す。
