オープンユアアイズ「F/CE」 服を加えファン作り

2018/03/19 04:25 更新


18年秋冬から拡大したアパレルコレクション

 オープンユアアイズ(東京)のアウトドアテイストのバッグとウェアを提案する「F/CE」(エフシーイー)は東京ファッションアワードを受賞し、24日にアマゾン・ファッション・ウィーク東京でランウェーショーを開く。主力のバッグに加え、17年春夏からスタートしたアパレルコレクションは今回のショーを機に、18年秋冬物でバリエーションを増やし、ファッション販路での卸し先の拡大を目指す。

(大竹清臣)

 エフシーイーのバッグはインビスタとの取り組みにより、「コーデュラ」ナイロンやポリエステルでオリジナル開発した生地が大きな強み。機能性が高くタウンユースにも合うバックパックがアイコンだ。最近では無縫製の完全防水のドライシリーズや高強度のエックスパックを使ったシリーズも人気。毎回、一つの国をテーマに、その国を実際に旅して生活、歴史、アート、音楽などの文化に触れて感じたことをデザインに落とし込んでいる。18年秋冬はフランスのバスク地方がテーマ。

主力アイテムの高機能なバッグ

 アパレルはこれまで国内の寝袋メーカー、ナンガと協業したダウンアイテムを中心に、ギアとしての完成度が高い高機能なアウターやパンツ、インナーを企画していた。18年秋冬は、新たにファッション性の高いメンズ、レディスのカジュアルウェアが加わる。

 ロロ・ピアーナの「ストームシステム」を採用し、ウールと合繊を切り替えた表地に「プリマロフト」中わたを入れたMA-1(9万円)と共地のワイドな側章パンツをはじめ、通常なら内側のシームテープ仕様を表にしてデザインアクセントにしたオーバーサイズのマウンテンパーカ(13万円)、レトロアウトドアを象徴するウール・綿のラッセル編み「ブラウンズビーチクロス」の上側に防水素材「イーベント」を付けたフードコート(10万円)、防水加工したレザーのライダーズジャケット(18万円)などを出す。

 同ブランドは旅と道具としての機能がコンセプト。立ち上げから5年目を迎えた16年からブランド名をフィクチュールからエフシーイーに一新し、ニューヨークを拠点にバッグを中心に海外の販路開拓にも乗り出している。

■山根敏史代表兼デザイナー

山根代表兼デザイナー

 当初からアパレルの発想はありました。機能をデザインするのが得意ですが、従来のアウトドアブランドとは一線を画しています。今回のコレクションでは防水性をテーマに、働く人たちの作業着を現代的にアレンジ。オールドニュースクールをテーマに、古くからある手法や素材に最先端の機能を融合したウェアを揃えています。今までのブランド単品からトータルでのブランドビジネスがこれから本格化します。クオリティーの高いチャレンジを繰り返すことでブランドのファンも広がりそうです。



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