ここからは、繊維・アパレル業界の製造工程について詳しく説明していきます。皆さんが普段着ている服はどのように作られているのかを追って見ていきましょう。今回は製造工程の上流にあたる素材について。素材と聞いて何を思い浮かべますか?
【関連記事】【FBプロフェッショナルへの道⑦】ファッション産業が直面する課題 解決のヒントはどこに?
服作りに欠かせない繊維素材を知ろう
デニムは素材のこと
皆さんにとって身近な素材は何でしょうか? 例えばジーンズに使われているデニムは聞いたことがあるでしょう。ちなみにジーンズはアイテムの名称で、デニムはジーンズに使われる素材の名称です。デニムは濃い紺色の経糸(たていと)と白い緯糸(よこいと)からなる織物。その織物を作る機械=織機(しょっき)で織られ、仕上げ加工のあとにカットされ、縫製されて、ジーンズやGジャンと呼ばれるジャケットのようなアイテムが作られていくわけです。
素材があって、それを加工し、完成品を作る。この工程はどのアイテムも同じですが、完成品によって求められる素材は異なります。服を作るプロフェッショナルたちは、素材の特性を知り、作りたい服に最適な素材を選んで、最適な加工、仕上げを経て、求められる服を作り上げているのです。