ファーフェッチがブラウンズを買収

2015/05/14 06:00 更新


 【ロンドン=若月美奈通信員】世界の著名セレクトショップ300店を集めるオンライン販売モールのファーフェッチが、ロンドンの老舗セレクトショップ、ブラウンズを買収した。

 ブラウンズは今なお現役で活躍するロンドンファッション界の重鎮、ジョアン・バースティン氏が1970年に、夫とともにサウスモルトンストリートに開店。その後、子供たちが加わり、45年間家族経営だった。卒業したてのジョン・ガリアーノをはじめ、ロンドンの若手をいち早く売り出すとともに、世界の著名デザイナーブランドを広く販売してきた。

 ファーフェッチは2年前からブラウンズと取り組んでおり、今回の買収に関してホセ・ネヴェスCEO(最高経営責任者)は、「5年後、10年後に人々がどのようにラグジュアリーファッションを購入するのかを考えた時、オンラインだけということは考え難い。実店舗での体験と最新テクノロジーの絶妙な融合が重要になってくる。その進化においてブラウンズはこの上ないパートナーである」と語る。

 今後もジョアン・バースティン氏は名誉会長、サイモン・バースティン氏とキャロライン・バースティン氏はアドバイザーとして運営に参加する。

 ブライダル専門店の「ブラウンズ・ブライダル」と「ヴェラ・ウォン・アット・ブラウンズ」は今回の買収に含まれず、これまで通りキャロライン・バースティン氏が運営する。

 08年創業のファーフェッチは30カ国のセレクトショップを扱い、180カ国の客に販売している。昨年12月にはファーフェッチ・ジャパンを設立し、日本に進出した。

 



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