エプソン、ガーメントプリンター計画超え

2015/08/20 06:55 更新


 エプソン販売は、14年に本格販売を始めたインクジェット式ガーメントプリンター「SC―F2000」が年100台超の実績となり、当初見込みの75台を上回った。東京、大阪といった都市部の特約店を通じ、プリント業者への販売が進展した。ポリエステル素材へのニーズも高いため、小型の昇華転写プリンターも加えて市場を開拓する。

 SC―F2000は、セイコーエプソン初の純正ガーメントプリンター。Tシャツ、スエット、ポロシャツ、トートバッグといったアパレル・小物製品へのプリント用に、同社が強みのインクジェット技術を使って開発した。

 国内はエプソン販売が販売元となり、特約店を通じて販売する。プリンター本体だけでなく、前処理剤や関連機器の扱いといった品揃え、サポート体制が整っているところを厳選し、現在約7社の特約店を置いている。

 14年一年間で販売が100台を超えたが、市場性やシェア動向などの分析をさらに進め、チャンスを捉えていく構え。昨年は伊勢丹新宿本店でプリンターを持ち込んで実演販売を行ったが、今後も需要喚起策に力を入れる。販売体制は、現状都市部中心の特約店を地方でも開拓し、充実させる。

 機種ラインアップは、SC―F2000で製品を置く天板をポロシャツ・ジッパー用、袖用などバリエーションを広げて対応している。さらに、ポリエステル製品へのプリントニーズも出ていたため、1・1㍍と小幅の昇華転写プリンター「SC―F6000」シリーズを昨年8月に発売した。

 標準価格84万8000円と初期費用も抑えられ、Tシャツやタオルなどグッズプリント用に訴求し、1・6㍍幅の昇華転写プリンター「SC―F7000」シリーズや、より高速な「9000」シリーズと併せて拡販を狙う。



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