ドルチェ&ガッバーナは、パリのグランパレで大規模な回顧展「フロム・ザ・ハート・トゥ・ミラノ」が開幕した。
【関連記事】ドルチェ&ガッバーナ展、25年1月にパリで開催 匠の技が集結
パリで一度もショーを開催したことがないドルチェ&ガッバーナにとって、この展覧会は特別な意味を持つ。実際に彼らのコレクションを初めて目にしたというファッション関係者も少なくない。オートクチュール・ファッションウィークの期間中は「もうひとつのアルタ・モーダ(オートクチュール)」として注目を集めた。
本展は、ミラノでの成功を経て、今回はパリの名高い美術館へと舞台を移した。
イタリア各地の文化やサヴォワールフェール(匠(たくみ)の技)と深く結びついた200点を超えるオートクチュールやハイジュエリーが、「信仰」「モザイク」「シチリア」「白のバロック」など11のテーマでインスタレーションされている。その壮大な美の世界観は訪れる者を圧倒する。キュレーターのフロランス・ミュラー氏は、「二人の世界を一つにまとめることは不可能です」と語る。
「アトリエ」セクションでは、職人たちの「黄金の指」とも称される見事な手仕事が披露され、見る者に感動を与える。展覧会のクライマックスを飾るのは、ミラノに捧げるオマージュとして制作されたゴールド刺繍とレースのドレス。3月31日まで。
(パリ=松井孝予通信員)