百貨店のバレンタイン商戦が1月下旬から本格化する。チョコレートを贈る義理から自分向けの〝ご褒美〟へ購買動機が転換し、特別な体験を求める傾向が強まっている。希少性、限定品など本物志向が高まる一方で、カカオなど原材料の上昇で代替カカオやチョコ以外のスイーツを拡充する動きが相次ぐ。
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高島屋は日本初や百貨店初の限定品を拡充するほか代替チョコ(ノーカカオ)としてキャロブ(イナゴマメ)、エンドウ豆などが原料のミルクチョコ風味の新素材の商品を投入する。
そごう・西武はチョコ以外のスイーツを前年比2倍に増やして多様な需要を掘り起こす。コーヒー豆を丸ごと使った、見た目はチョコのようだがカカオは使っていない新商品や焼き菓子、グミなどを充実する。
松屋銀座本店は出店ブランドの3割がイートイン・実演販売を実施し、体験価値を提供する。一方で、国産素材を使った国内ブランドを3割増やした。沖縄産カカオや日本酒などを使った商品を揃える。
松屋が実施したアンケートによると、今年の平均予算は1万6235円と前年から10%弱増加。特に自分向けは1万円を超えた。自分へのご褒美として、高額でも購買意欲が高まるような品揃え、体験と「チョコに限らない」新感覚のスイーツイベントとしての両立で商戦の拡大を狙う。