【上海支局】現地の報道によると上海のセレクトショップ、コルソコモが5月末に閉店する。13年に上海・静安寺に1号店、翌年北京に2号店を開設した。北京店は17年2月に閉店しているため上海店の閉店で中国から撤退する。「欧時力(OCHIRLY)」などのブランドを手掛ける赫基集団(トレンディグループ)が運営していた。
中国市場は複雑で多様化している。ここ数年は上海ファッションウィークの盛り上がりに象徴されるようにセレクトショップ、ライフスタイルショップの注目度が中国市場でも上がってきている。地元メディアは「消費構造は不均衡であり、海外店のバイヤーは中国にしっかりと立脚し、自分たちの考えだけでなく、更に重要なのは中国市場の雰囲気と消費者の習慣に適応すること」と成功の秘訣(ひけつ)を指摘している。
中国市場ではファストファッションのフォーエバー21が販売を終了したばかり。一世を風靡(ふうび)した欧米のファストファッションの存在感は急速に薄くなっている。その一方で上海では、3月にギャラリーラファイエットがソフトオープンした。北京に続く2店目。日本勢も消費構造の変化をチャンスと捉え、年内にはトウキョウベースの「ステュディオストウキョウ」、アダストリアの「ニコアンド」が出店を予定している。日本発の良さを保ちながら、どう中国市場に浸透していくのか、戦略は難しくなっているようだ。