コーチが18日、ニューヨークの5番街にグローバル旗艦店「コーチハウス」をオープンした。売り場面積1800平方メートル強と、世界最大規模だ。クラフトマンシップを強調し、従来のコーチになかったサービスとインスタレーションに力を入れている。この店は、ブランド創立75周年を締めくくる店とも位置付けられている。
売り場は地上1階から3階までで、1階はウィメンズのバッグ中心。一点物のバッグも売られている。すべてバッグでつくられた巨大な恐竜のオブジェが〝手仕事〟を迫力いっぱいにアピールする。奥にあるモノグラムステーションでは、イニシャルなどを入れるほか、革のバッグの無料クリーニングも受け付けている。
2階のワークショップでは、コーチのバッグによく付いているレザーの花をつくるところを実演してみせているが、一つの花をつくるのに30分かかるという。2階のメンズ売り場は、ニューヨークの地下鉄のタイルを模したフロアとハンドカットしたオブジェを組み合わせ、ニューヨークらしさと手仕事を反映した。ニューヨークの公園でチェスをしている人たちをよく見かけることから、コーヒーテーブルの上に摩天楼の形のチェスを置いている。
3階はウィメンズ売り場で、メイド・トゥー・オーダーのコーナーがある。型は1型で、大きさ、革の種類、パーツなど9項目から好みを選択。組み合わせは100万種類以上に及ぶ。価格は既製品の約3割増で、795ドルから。6~12週間で出来上がる。
(ニューヨーク=杉本佳子通信員)