チャールズ・ジェフリー・ラバーボーイ スコットランドを背景に静と動を描く

2021/04/08 10:59 更新


 ヨーロッパのデジタルファッションウィークサーキット終了後に、「チャールズ・ジェフリー・ラバーボーイ」はパフォーマンスアートを取り入れた映像で21~22年秋冬を発表した。静と動に焦点を当てることで、新型コロナの影響で止まってしまった世界や、それを乗り越え動き出そうしていることへの期待感を表現しているように感じた。

 コレクションの根底にあるのがアートとデザイナーの原点とも言えるスコットランド人のDNAだ。人を写し出した写真はコラージュされ、軍服のディテールを配したオーバーサイズのパワーショルダーコートを覆う。ペンキでなぐり描きしたようなプリントは、Gジャンスタイルのジャケットや5ポケットのパンツなどのベーシックアイテムにのせられる。ジオメタリックも重要で、ハートを取り込んだポルカドットのスーツや、ダダ星人風のオプティカルな絵柄のジップアップコートが続く。シグネチャーのニットは編み地からヤーンが垂れ下がり、アブストラクトアートのよう。スコットランド人の魂タータンチェックはテーラードジャケットやキルトスカートだけでなく、ワイドパンツやチェーンを配したカットアウトドレスと豊富なバリエーションを揃えた。ビニールテープで作られたスコッツガーズ(近衛兵)の帽子が合わせられスコッツ度を高めた。

チャールズ・ジェフリー・ラバーボーイ

(ライター・益井祐)



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