ジーンズカジュアルのチャンネル 児島に店と工場新設

2017/11/08 04:28 更新


 ジーンズカジュアルメーカー、チャンネル(岡山県倉敷市、鈴木徹也社長)は、地元の児島で縫製工場を移転・新設するとともに、隣接する形で直営店「ハートメイドベース」をオープンした。倉敷・美観地区に次ぐ直営店で、周囲にパターンルームも併設し、ジーンズのオーダーメイドも行う。物作りができるスタッフが店頭で接客もし、商品の魅力をアピールする。工場ではスタッフの採用・育成に注力し、生産基盤をさらに固める。

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オーダーメイドも

工場に隣接させる形で開いた直営店「ハートメイドベース」

 同社は04年に自社ブランド「グラフゼロ」を立ち上げ、08年に法人化。縫製工場は以前から児島に構えていたが、児島駅から約15分の中心部の約830平方メートルの土地を購入し、設備を移転・新規導入する形で新工場、路面直営店も立ち上げた。

 直営店のハートメイドベースは、男女向けにグラフゼロの商品を中心に品揃えする。美観地区にある店舗と同名で、品揃えも踏襲するが、工場やパターンルームが隣接しているため、よりファクトリーショップの色が濃くなる。予約制でデニム製品のオーダーメイドも本格化する。

 小売り事業は、美観地区のハートメイドベース(売り場面積120平方メートル強)が月商1000万~1200万円ペースと好調に推移している。女性客が半分を占め、平均客単価は1万5000~2万円だ。

 店頭には、ジーンズなどを丸縫いできるスタッフが立ち、「トレンドとは違う角度で、商品の付加価値を伝える接客」を強みとしている。消化率は高く、メーカー機能を生かしてリペアなどの対応もしている。新店でもこうした強みを発揮していく。

品揃えをすみ分けへ

移転とともに設備増強もした新工場

 17年4月には、同じく倉敷・美観地区に地元の専門店と協力してFC「デニムバル」もオープンした。児島に新店を加えたが、将来的には「それぞれの店舗の品揃えを明確にすみ分けたい。出店も継続していきたい」と考えている。

 2階建ての新工場は、1階に自動裁断機やCAD(コンピューターによる設計)を設備、2階にはミシンを配置。ミシンは今回、最新の特殊ミシンを8台新規導入し、設備も増強した。地元の工場が減る中、「物作りを内製化しながら、自店を持ち、作りたい物を作っていくビジネスモデルを固めたい」と言う。18年春には、新たに2人の採用が内定している。

「出店だけでなく、生産の方も強化する」と鈴木徹也社長



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