「モノやアイデアを、使い捨てのように埋もれさせるべきではない」――ジーンズカジュアルメーカーのジョンブルは、物作りと人との新しい付き合い方の提案に乗り出した。奥深い魅力を掘り起こせるような商品作りに触れてもらうため、新業態「モノトヒト・バイ・ジョンブル」を東京・代官山に8月26日、オープンした。
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新店には、在庫をリメイクしたオリジナル商品をはじめ、様々な職人と協業したエプロン、アウトレット商品などがある。リメイクは、自社ブランドやデニムなどを新しい一点物アイテムに生まれ変わらせたもので、ジーンズ(5万円)をはじめとした商品群が揃う。実力のある販売スタッフを配置し、接客を通じて自社が打ち出すモノの価値をしっかり伝えていく。
店頭には、岡山・倉敷市の本社工場のスタッフも常駐し、店内に置いたミシンを使って物作りを発信する。プロジェクターを活用し、同社の物作りをはじめとした映像も流す。強みや物作りの魅力を伝え、採用活動にも生かす。
店内には倉敷市・児島の古道具屋「ウームブロカント」やアーティストが手掛ける一点物の「シガレットバーンズ」などと、「ジョンブル」との協業商品も用意した。同店を軸に、外部のデザイナーやブランドとの協業商品作りにも積極的に繰り出す。
ほかにも毎月、ワークショップや期間限定店を実施してコト提案を仕掛ける。オープニングイベントでは、同社の職人とオリジナルエプロンを作るワークショップを開いた。今後は、カフェなどを対象にしたユニフォームも狙う。デザインや品質、生産ロットを集約することで、買う側のハードルが下げられる利点を打ち出す考えだ。