35~45歳の女性販売員の7割がキャリアに悩みと迷い 転職成功のカギは「販売以外のスキル」

2024/02/19 06:25 更新


 アパレル業界特化型転職支援事業などを行うフォーピープル(東京)は、アパレル販売員として働く35~45歳の女性を対象に「アパレル販売員の悩み・アパレル販売員の将来のキャリア」に関する調査を実施した。「販売員の7割が自分のキャリア形成に迷いがあった」と回答、その理由として「履歴書に書ける資格などが少ないことや給料が低いこと、販売員以外への転職が難しい」などを挙げるケースが多かった。

 同社はアパレル通販転職専門スクール「アパレルECアカデミー」を運営しており、23年11月にインターネットで販売員1011人(35~45歳の女性)に調査を行った。

7割が転職で失敗

 「これまでの転職経験」では、9割が「経験あり」と答え、「過去経験した職種」は、事務49.2%、販売49.2%が最も多く、続いて営業30.3%、飲食26.1%、その他接客・サービス21.2%、プレス(PR・広報)4.5%。およそ半数が販売員とは全く異なる事務職の経験があることが分かった。

 「転職に失敗した経験」は、71%が「ある」と答え、「何について失敗したか」は、人間関係25.4%、給料19.3%、キャリアチェンジ13.8%、将来性10%、ワークライフバランス10.3%、キャリアアップ9.1%と回答した。人間関係や給料、キャリアチェンジなど様々な面で失敗を感じた人が少なくない。

 「今後転職することを考えているか」では、「かなり考えている」23.6%、「多少は考えている」49.1%、「どちらとも言えない」18.1%、「あまり考えていない」5.2%。「転職検討の理由」は、給与64.1%、昇格・キャリア38.9%、人間関係35.4%と続く。

つぶしがきかない

 「販売員として働くことについて悩んでいることはあるか」の質問では、71.9%が「ある」とし、悩む人が多い。「どのようなことに悩んでいるのか」は、「給料が低い」「資格など転職時に履歴書に書けるものが少ない」「自社または同業種で生かせるものしかない」「パソコンスキルが身につかない」「つぶしがきかない」「今後も販売職しか選択肢がない」と、販売員以外への転職が難しいことに多くの人が悩んでいることが分かった。

 また「アパレル販売員が苦手な(不足している)ビジネススキル」では、トップが「姿勢・ふるまい」29.8%で、続いて「その他専門知識」27.3%、「礼儀礼節」24.6%、「電話対応」19.5%、「身だしなみ」18.7%、「敬語」17.7%。

 「身に着けておけばよかったと思うスキル」は、「パソコン」43.9%、「マーケティング」33.2%、「プログラミング」29.5%。パソコンスキルがあれば販売員以外への転職がかなったかもしれないと考える人が多い。販売員が転職を成功させるためには、「販売以外のスキルを身に着けることが重要だ」とまとめている。



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