キャンディーストリッパー 増収の背景は現場の意識

2017/07/03 05:20 更新


17年秋物は、スポーツ・ミリタリー要素を取り入れた90年代テイストが軸

 レディスアパレル、ミニストリーのヤングカジュアルレディスブランド「キャンディストリッパー」の売り上げが伸びている。昨冬から取り組み始めた自社EC「キャンディストア」と販売現場の意識の改革の効果が表れ始めている。

 今年に入ってから売り上げが伸び始めた。17年1~6月は、自社ECの売り上げが前年同月比20~50%増、既存店売り上げが同10%増で推移している。ECは客数、実店舗は客単価の伸びが貢献している。ハンドバッグやビッグシルエットのMA‐1、ラメ入りのニットトップなどがよく売れたという。

 ECは運営を外部に委託していたが、新たな人材を採用し、大半を自社でまかなうように切り替えた。結果、顧客の購買動向など情報収集がはかどるようになり、マーケティング分析力が向上、自社なりの施策が打てるようになった。クーポン配信などから始め、5月末からウェブマガジンも始めた。今後、オリジナルのコンテンツを充実し、月に1回発刊する予定だ。

 本部と店舗、店舗間のコミュニケーションを強化するため、月に1回、店長・サブ店長会を開くようになった。同会には、社長やデザイナーの板橋よしえさんも参加、直接声をかけることで現場のモチベーションを高めている。板橋さんは現場のスタッフ一人ひとりに対して似合う服装や髪型、メイクまでを助言している。これが店・スタッフの個性の発信に役立っている。

 着た時のシルエットや着心地が売りの商品をまず着てもらうために、店では試着すると500円割引のクーポンがもらえるキャンペーンなども行った。接客が苦手なスタッフもクーポンのおかげで声掛けしやすくなる効果も得られたという。

 「店、EC、販促が上手く連携するようになってきた」と手応えを得ている。協業商品の販売や期間限定出店、デザイナーの対談イベントなど今後も様々な施策を打っていく考えだ。



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