【ミラノ＝小笠原拓郎、青木規子】15～16年秋冬ミラノ・コレクションにエフォートレスな気分と柄の表現が広がっている。肩の力を抜いてリラックしたエフォートレスは、様々なブランドのクリエーションの下地になっている。その上にプリントや刺繍といった装飾を重ねているのが今シーズンのポイントとなる。
ボッテガ・ヴェネタは、グラフィカルなドットと鮮やかな色を組み合わせた。大小のドットに3Dに見えるダブルドット、ラメと組み合わせたドットなど、様々なドットを発泡プリントや顔料プリントで描く。ドット柄とは対照的に、フォルムはシャープで直線的な縦に長いシルエット。パゴダスリーブのようなスクエアショルダーのジャケットやコートは、肩からストンと落ちるラインとなる。カーフのコートは部分的にクロコダイルやPVCと切り替えて、下のドットのドレスは透かして見せる。
3Dのような立体的な装飾はドレスに使われる。レースのドレスは２枚の布を重ねたディテールで、下地のビジュー刺繍を透かして見せる。フランス製レースや「スワロフスキー・クリスタル」をドットと切り替えたドレスも繊細な美しさ。ドットの一方で、アブストラクトなストライプを縦横に走らせた柄も多い。コートはニードルパンチでストライプ柄を立体的に描き、ジャカードストライプのセーターにもニードルパンチを重ねる。いろんなドットをリサーチして見え方を研究して作ったコレクション。
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