水着なのにレザー製 「エーレザー」が撥水性の牛革で商品化

2025/04/30 06:27 更新NEW!


柔らかな着心地で、海やプールで着用できる

 ボンドアンドコーは、レザーウェア「エーレザー」で今春、革製の水着を発売した。独自に開発した撥水(はっすい)機能を持つ柔らかな牛革を使い、水中での着用が可能だ。ビキニ、タンクトップ、スイムショーツの3アイテム(税込み9万9000~15万4000円)がある。大阪市内の直営店と自社EC、一部の卸先で販売している。

 22年にデビューしたエーレザーは兵庫・姫路産地のタンナーと協業、和牛の皮を生かし、革の開発から取り組んで純国産の革製品を作ってきた。

 水着の商品化は「秋冬がメインの革製品で、春夏も楽しめるアイテムを提案したいと思った」のがきっかけ。撥水性を持った革靴や革製バッグは存在するが、そのほとんどは撥水剤のコーティングによるもので風合いは固い。革本来のしなやかさを生かした着心地の良さを実現したいと考え、皮革業では使われていない撥水剤を「革全体に充填(じゅうてん)、定着させて加工後に柔らかい状態に戻す」工程を取った。

 通常の革はぬれると水を吸って重たくなるが、ぬれても水を吸わず、重たくならない。一般的な撥水製品同様に、長く着用すると撥水性は低下するが、アイロンなどで熱を加えると機能を回復させられる。水洗いできるので、夏の日常使いにも適したレザーウェアとなった。

 将来的には「レインコートや傘など用途の可能性を広げたい。その第一歩」という。



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