小鳥のブローチだけを集めた展覧会「パラディ・ド・オワゾー/鳥たちの楽園」が、ヴァンクリーフ&アーペルが支援するジュエリーと宝飾芸術の教育文化機関「レコール」で開かれている。19世紀終わりの自然主義の広まりからビジューのモチーフとして人々を魅了した鳥。コレクターの所蔵品にヴァンクリーフ&アーペルの歴史的コレクションを合わせた約100点を、空で舞うような、小枝にとまっているような生き生きとした演出で展示している。
鳥たちの動きによるテーマで、宝飾テクニックの発展や表現スタイルの変化をたどっていく。レコールの初の試みとして、パリ自然史博物館、MAD(旧名パリ装飾美術館)、セーヴル陶磁器美術の公共文化機関と連携し、各館所蔵の鳥に関する貴重な資料や絵画、写真なども合わせて公開している。鳥と人間の関係に深みを与える。7月13日まで。入場無料。
(パリ=松井孝予通信員)