店舗とEC間の送客率がベイクルーズのブランドの中で最も高い。21年からECMDを務める有賀可奈子さんは、販売職出身の経験を生かし、〝洗練された大人向け〟というブランドイメージを伝えるコンテンツや商品の見せ方を工夫している。
――普段の業務は。
運営は4人体制です。私はシーズンMDを見て、販売スケジュールを組んだり、ブログやスナップの撮影、制作などを行っています。予約販売も強化しているため、そこで打ち出すイチ押し商品を考えて選ぶのも仕事です。
――留意していることは。
商品単価も高いため、店頭の接客やスタイリング提案を重視しています。コロナ禍がきっかけでEC売り上げも伸び、現在は4割程度を占めるようになりましたが、実店舗と同じサービスの提供、洗練されたイメージを伝えることが大切だと思っています。
――具体的には。
上質な素材を使ったベーシックなデザインのアイテムが多いので、出来るだけ多くの写真や動画で着こなし方を伝えています。そのシーズンのテーマを表現するため、撮影にはバイヤーやMD、プレス、デザイナーも同席します。色もモノトーンやニュアンスカラーが多いのですが、毎シーズン少しずつ色味や質感の変化があるので、撮影時のライティングや背景選びはとてもこだわっています。
――コンテンツも豊富だ。
ブログの開封率も高いです。商品の魅力は写真だけではなく、きちんと文章でも説明するようにしています。着用スナップは各店舗の販売員が載せるのではなく、統一したイメージになるよう全て本社スタッフが着用して撮影しています。
ECでリサーチしてから買い物に行くお客様も増え、最近はかなり高いアイテムもネット上で売れるようになっています。12月は、これまで実店舗限定だった高額ジュエリーも販売する予定です。