ベイクルーズは既存顧客よりも若い層の開拓のため、新ブランドを開発し出店している。今秋、渋谷パルコに20代がターゲットのレディスブランド「シャルルシャトン」「ユー・バイ・スピック&スパン」を出した。来春には20代前半をターゲットに「オリエンス・ジャーナルスタンダード」をスタートする。
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シャルルシャトンは18年9月にEC主体のブランドとしてスタートした。顧客とのタッチポイントを増やそうと8月にラフォーレ原宿に1号店を出し、渋谷パルコは5階のオムニチャネル対応売り場「パルコキューブ」に出店した。店内の大型ディスプレーを生かし、オリジナル商品の品番は絞った。仕入れのインポート品はオリジナルのウェアに合うロングブーツやバッグが中心。
オープンに合わせモデルとの協業品やテレビアニメ「魔法の天使クリィミーマミ」と韓国人アーティストのナイトテンポ氏とのトリプル協業の商品を企画し、来店イベントも実施した。
現在はティーンや20代前半の客が多いが、20代後半の「可愛いもの」が好きな客も取り込んでいきたいという。店舗で話題作りをし、認知度を上げながらECの拡大を狙う。
3月にスタートしたユー・バイ・スピック&スパンは「スピック&スパン」の妹ブランド。3月に新宿のルミネ2に出店し、渋谷パルコは2店目で、面積は125平方メートル。オープンに合わせて、ヘアメイクアーティストの松田未来さんとの協業商品や人気のワンピースの限定柄を用意した。仕入れでは韓国ブランド「サンドベージュ」などを入れ、1枚で映えて、オリジナルよりも少しラグジュアリーな店の雰囲気に合う商品を置く。内装はターゲットよりも大人層が入りやすいようにモダンに大人っぽく、若い子も気軽に入れるようにキャッチーな要素も入れた。
協業商品は反響が大きく、今後も話題性のあることを続けながら出店を増やす考えだ。
20年3月に渋谷に1号店を出すオリエンス・ジャーナルスタンダードは、23~26歳の若手社員4人がチームで開発した。オリジナルの商品は古着からアイデアを得て企画した。仕入れでは日本でまだ認知度が高くない海外のブランドを販売する。
ベイクルーズグループの杉村茂社長は「40代くらいの年齢層はしっかりと良いお客を捉えることが出来ているが、先のことを考えると20代のお客も必要だ。今から20代を取り込んでいきたい」と狙いを話す。