アシックス尾山会長 「五輪は日本経済に恩恵」

2020/01/08 06:30 更新


尾山会長

 「東京オリンピック・パラリンピックは日本経済、スポーツ用品業界に恩恵をもたらす」。スポーツ用品メーカー唯一の同大会ゴールドパートナーを務めるアシックスの尾山基代表取締役会長CEO(最高経営責任者)は、7日に都内で開かれたスポーツ業界の賀詞交歓会でこう強調し、先行きの明るさを示した。

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 13年の東京開催決定から7年。「やっと20年が始まった」と切り出した尾山氏は、2月末の日本選手団のユニフォーム発表や、3月末から5月半ばに全国を回る聖火リレーなどで、「盛り上がってくる」と予想。開催地変更でもめたマラソンについても、「多くの陸上部が夏の合宿に北海道を選んでおり、札幌の後半のコースは、レガシーになると思う」とした。

 経済効果については、19年に開かれたラグビーワールドカップ日本大会で170万人分のシートがほぼ完売し、40万人以上の外国人客が訪れ、旺盛な消費活動が見られたことを踏まえ、「(ラグビーW杯と比べ)およそ6倍となる1000万人分のシートを用意するオリンピックでは、外国人客は240万~250万人が集まり、関連消費も活発になる」と予想。「アジアからのお客様は日本でしか買えないものを必ず買うと信じる。我々スポーツ業界はこれを好機にしよう」と呼び掛けた。

 一方、オリンピック後については「景気後退はまず無い」と断言。21年には、5万人の来場が見込まれる「ワールドマスターズゲームズ関西」や、公共施設などのユニバーサル化が進む「神戸世界パラ陸上」、福岡での「世界水泳」といった国際イベントの相次ぐ開催などで、「関連投資が進み、お金が回るはず」とする。

 東京スポーツ用品工業協同組合が開いた「新春年賀の会」で、日本スポーツ用品工業協会会長として祝辞を述べた。同会には、117団体から248人が参加した。



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