AOKIは22年春からの新戦略で、カジュアル領域の拡大を進める。好調の「パジャマスーツ」を軸に商品ラインナップを強化し、3年後をめどにカジュアルの売り上げを現在の3倍に増やす計画だ。
同社は「市場環境はコロナ禍を経て激変した。ワークスタイルの変化で、当社もビジネスモデルの改革が必要」(青木彰宏AOKIホールディングス社長)とし、この間は主力のビジネススーツとは異なる新商品を開発してきた。
その中で最も好調なパジャマスーツは、22年3月時点で販売数が10万着を超えた。これを受けて、同アイテムをメインにカジュアルアイテムをさらに強化し、3年間後の売り上げの内訳をビジネスウェア40%、カジュアルウェア30%、レディスウェア30%にする計画だ。
第1弾として、カラーレスジャケットが主だったパジャマスーツに、襟付きのデザインなど新たな型を追加する。レディスも強化し、ワイドパンツやスカートなどボトムのバリエーションを増やして、着回しを楽しめるようにする。素材もリヨセルを使った接触冷感生地や、通気性の高いメッシュ素材など機能性を充実させ、色柄も増やす。
「今後(パジャマスーツで)50万着、100万着の販売を目指して」(上田雄久AOKI社長)、プロモーションも推進する。〝新時代のぞっこんスーツ〟をキャッチコピーに、フリーアナウンサーの田中大貴氏、上田まりえ氏、岡副麻希氏をアンバサダーに迎えた。コーディネートの幅がわかりやすいキービジュアルも企画し、広告でも大きく打ち出す。