アリババの偽物対応に欧米から不信感

2015/06/10 06:21 更新


 中国最大のEコマース(電子商取引)企業のアリババグループ に対し、欧米の企業や業界団体が「偽造品を売っている」と苦情を申し立てるケースが相次いでいる。直近では、フランスのケリンググループがアリババグループを相手取った訴訟をニューヨーク連邦裁判所に起こした。

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 ケリングは14年7月にも、アリババグループの複数のEコマースに対してニューヨーク南部地区裁判所に同様の訴訟を起こしたが、知的財産権の保護に十分留意した、まともなビジネスプロセスに向けて誠意をもって協働することで両社が合意し、ケリングは提訴から2週間後に訴訟を取り下げた経緯がある。(ニューヨーク=杉本佳子通信員)

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 ケリングのスポークスパーソンは、「昨年7月以降、偽造品との戦いにアリババがどう貢献してきたか、アリババから示されたものにはこれといった効果がみえないため、ケリングは再び訴えを起こさざるを得なかった」と説明する。

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 これに先立ち、米国アパレル&フットウエア協会(AAFA)は4月上旬、米国証券取引委員会と米国通商代表部に対し、アリババ傘下のEコマース「タオバオ」でアパレルと靴の偽造品がはびこっているのを止める手助けをしてほしいと苦情を申し立てた。AAFAは苦情申立書の中で、「アリババ傘下のタオバオは、偽造品を販売しているEコマースの中でも、世界で最も悪名高いものの一つ」と断言。

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 「AAFAの会員たちは、タオバオで毎日無数の偽造品を見つけ、その結果、何百万㌦という売り上げの損失、評判の低下、法的措置にかかるコストを被り、疲弊している」「偽造品を見つけて削除させたとしても、数時間後あるいは数日後にまた偽造品が出てくる」と訴えている。

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