Aアデライデ、15周年で増床・改装 店をメディアに

2017/12/13 04:29 更新


ヴェットモンの限定商品

 東京・神宮前のセレクトショップ「アディッション・アデライデ」が、オープン15周年に合わせて増床・改装した。「ポイントがたまるからこの店で買うということではなく、感性が刺激されるからこの店で買いたいと思ってもらいたい」。長谷川眞美子ディレクターは、そう話す。全世界で同店限定50着の「ヴェットモン」フードパーカ(9万8000円)を16日から販売する。

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 エントランスを遮っていた壁を廃し、ガラスを通して外から店内が見渡せるようにした。奥まった部屋は売り場を6.4平方メートル増床。開店時からの内装を生かしながら、コンクリートに色を重ねたり、木の什器にアクリルガラスを組み合わせたりして、古いものと未来的なものとをミックスしている。「これまで様々なデザイナーやアーティストと出会って吸収してきたことに解釈を加えて、ここからまた発信したい」という。

ガラスを通し店内がよく見えるように改装

 「店自体をメディアに」という考え方で改装した。外から店内がよく見えるようにしたのもそのためだ。ヴェットモン、「バレンシアガ」をはじめとする有力ブランドを扱っていることで、アジアを中心とした海外客が非常に増えている。

 「パリに行ったら皆必ず『コレット』に行く。そういった、消費者にも業界関係者にも愛される店が日本にはこれまであまり無かったし、世界でも減りつつある。ここをアジアのプラットフォームのような店にしたい」と話す。

 16年に25周年を迎えた姉妹店の「アデライデ」(青山)と合わせ、「過去最高益だった」16年から、17年はさらに2ケタ増ペースで推移中という。顧客一人ひとりの顔を想定した緻密(ちみつ)な買い付けと、全商品に対して毎日行うという振り返りが売り上げにつながっている。

 「お店を続けていると、お客様との関係にどうしてもなれてしまう。リニューアルは、お客様に改めて感謝するために行うもの」という姿勢が、客や取引先ブランドからの信頼につながっている。


店奥のスペースは増床した


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