スポーツ・カジュアルファッションなどのブランド管理企業、米オーセンティック・ブランズ・グループ(ABG)が積極的にIP(知的財産)を取得している。5月にジーンズブランド「リー」の買収合意を発表したのに続き、7月にはカラフルな熊のキャラクターで知られる「ケアベア」を獲得。現在50以上のブランドを持つが、「今後も年2、3個のペースで所有する」(ウェスリー・チューAPACプレジデント)計画だ。
ケアベアはABGにとって初のキャラクターIPで、同領域への本格参入となる。80年代初頭にアメリカで生まれたキャラクターで、190以上の国・地域、26言語で展開され、生涯累計小売り売上髙は100億ドル以上。ケアベア導入によって、これまで接点のなかったライセンシーとのネットワークが既に構築できており、「既存ビジネスとの相乗効果も期待できる」(同社)。
一方、ABGでは各国市場を深耕するためエリア戦略も強化している。約30のブランドを展開する日本では25年11月に全額出資子会社を設立。今後人員の増強を進めながら、13社のライセンシーとの関係を深めていく。
本国として日本に期待するのは、他ブランドとの協業の創出。25年度の協業総件数の25%は日本のライセンシーが企画したもので、「影響力も大きい」と評価する。
ABGは「チャンピオン」「ゲス」「クイックシルバー」など50以上のブランドを保有する。設立は10年と若いが、積極的なブランド買収と投資を通じて急成長し、全世界での小売り売上高は年間360億ドル(25年12月期、約5兆6000億円)。
有力ライセンシーや著名人とのネットワークなどを生かしたブランドの再構築に定評があり、21年に買収した「リーボック」では、小売り売上高を初年度の36億ドルから3年で56億ドルに引き上げた。日本では22年5月に伊藤忠商事とライセンス契約を締結。同社はファッションEC運営のジェイドグループとの合弁会社、RBKJを設立し、小売り売上高200億円を目標に据える。

