エイ・ネットは20年秋冬をもって、自社ブランドの「メルシーボークー,」「ネ・ネット」「にゃー」の生産販売を休止する。コロナ禍の経営環境の変化を受けた大規模な事業再編によるもの。事業再編は以前から課題としていたが、コロナ禍を経て急務と判断、6月に決めた。
大滝雄一郎社長は、「ここ2年でお客様の買い方が急速に変化し、ブランドとのギャップが生まれた。多様化は大前提として、自己表現よりも自然体や心地良さに重きを置くお客様が増えた。一方でブランドの強みは独自性。本来はそれを時代に合わせてアップデートしていくべきところだが、コロナ拡大で先行きが不透明になるなか事業再編をしっかりやっていくことを最優先した」と話す。
事業休止に伴い、21年1月末をめどに、ファッションビルなどに構える国内23店舗を順次、閉める。それぞれのブランドの販売スタッフや本社スタッフは、ブランド移動や配置移動となる。デザイナーの宇津木えり、高島一精は7月末をもって退職した。
今後、特に注力するのは、既存ブランドの「プランテーション」と「ズッカ」。好調なECも一層力を入れる方針で、9月以降は随時インフラの整備を進め、来春にはサイトを全面リニューアルする。スピード感をもって改革する構えで、「半年から1年が勝負だと思っている」(大滝社長)。
(詳細は、25日付けの繊研新聞本紙及び電子版で)