3ミニッツ 動画ECアプリ好発進

2016/06/28 09:10 更新



 動画がラグジュアリーな高単価商品を支援する――インターネット動画制作の3ミニッツ(東京、宮地洋州社長)は、動画を使ったファッション販売サイトのアプリケーション「ジーニー」を立ち上げた。ECは低価格品が中心となるなか、デザイン性のある高単価商品、ラグジュアリーな質感を伝え、成長を目指す。

 ジーニーは、スマートフォン向けアプリ。今年4月にベータ版でサービスを開始、すでにダウンロードは20万超となった。

 差別化のポイントが「コーディネート動画」だ。通常のECサイトは商品やコーディネートの静止画像の質と商品説明で購買を喚起するが、ジーニーはモデル着用の動画を流し、イメージとディテールをより分かりやすく提案する。培ってきたネット用の動画制作、反響を生むノウハウを生かし、着用感など静止画像では分からないディテールを伝える。動画は毎日更新。動画をタップすれば、商品詳細へ進んでいく。

 対象顧客は25歳から30代半ばのファッション情報に敏感な女性。扱うのは「アクアガール」「ダニー&アン」など約10ブランド・1000型。平均の商品単価が1万5000円のなか、現在の客単価は1万4000円で想定以上の手応えを得ている。「客単価の高さは動画で販売支援が出来ているため。消費者が購買を判断できる材料になっている」(宮地社長)。

 今夏、サービスを本格化し、毎日300本の動画をアップする仕組みを作る。ブランドは年内に約100への拡大を目指し、初のPB「エイミー・イストアール」も7月から販売する予定。

 同社は14年設立。動画メディア「マイン」を運営し、ネット動画コンテンツ制作を得意とする。ネット世界で16年は「動画元年」ととらえ、動画ECが「流通総額1000億円を超える」と予測、ジーニーを含めたEC事業を強化する。



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