インフルエンサーの老月ミカさんがプロデュースする、東京・歌舞伎町の喫茶店「ニーナナ喫茶」が好調だ。立地の面白さとレトロな店構えが若者に受け、話題スポット化。アパレル個店やデザイナーが出展するフリマイベントを開くなど、ファッション好きにも認知を広げている。
歌舞伎町の中心にある、昭和の風情が残る物件を改装したナイトクラブの日中を利用する形で、23年にスタートした。レトロブームも手伝って10~20代を中心にファンが増えている。
プロデューサーの老月さんは、飲食店のディレクションやアパレルブランドとの協業で活躍。10代前半までアメリカで生活した経験と、大好きだという80~90年代の日本のカルチャーの知識を組合わせた独自の感性が評価されている。
「若い世代にとってレトロ文化は新鮮。インスタ映えスポットとして認知されている」(老月さん)。豪華な赤いカーペットや鏡貼りの天井で飾られた店内で撮影を楽しむ客が多い。
23年12月には店を会場にフリマイベントを開催した。老月さんの人脈で、東京・下北沢にある古着とセレクトのCCXや「コトハヨコザワ」デザイナーの横澤琴葉さんなどが参加し持ち寄った服や雑貨を販売。多くの客でにぎわった。
老月さんは今後、アシッドジャズをテーマにしたスナックなど新たなコンセプトの飲食店の開業も計画。「SNSで見るだけで終わらず、実際にカルチャーに触れて感じることの楽しさを伝えていきたい」と話す。