広告代理店業務主力のケシオン(東京)は、レディスカジュアルブランド「オジョン」を運営している。高身長向けに特化した端正なデザインの服で、サイズ選びに悩む女性に支持されている。自社が所有する都内の一等地の物件を活用し、定期的に期間限定店を開く施策も特徴だ。
(高塩夏彦)
ニッチな需要つかむ
24年にBtoC(企業対消費者取引)の新規事業としてスタートした。当初は新宿ミロード内に貸しスペースとして持っていた一角を活用し、主に韓国ブランドのセレクトショップとして運営していた。25年の同館の閉館を経て、主販路をBASEに移し、オリジナルの服メインの業態へと変化していった。
商品を手掛けるのはアパレル企業出身の濱田恵利花さん。背の高い女性向けにデザインした服に特化させ差別化している。「私も167センチと平均より少し高め。着丈でサイズを選ぶと身幅が大きすぎるなど悩みがある。同じ境遇の女性に寄り添った服を作りたい」(濱田さん)。
中心価格は1万円台と値頃感があるが、高見えするシンプルで上品なデザインを得意とする。ジュエリーやバッグなどの小物や雑貨は、韓国ブランドを中心に1万~2万円前後で品質が良い商品を厳選して仕入れ販売している。

人気アイテムは太めのストレートフィットのジーンズ。腰回りがコンパクトで着ぶくれしない点が受けている。
ブラウスなどのトップは、袖や着丈が長めで、ウエストに沿うきれいなシルエットが特徴だ。26年春夏はテーラードジャケットが変形したような形のワンショルダートップがイチ押し。肩、ウエスト回り、裾をそれぞれ異なるレースで切り替えたドレスなどもある。

本業との掛け算
東京・表参道と渋谷駅近くにある自社所有の物件で、定期的に期間限定店を開いている。「好立地でコストをかけずに開催できるのが強み。ECと違い、客の反応や意見をじかに聞ける貴重な機会になる」。25~35歳を主なターゲットとみていたが、来店客には年配層が少なくないなどの発見もあったという。
また渋谷、表参道、新大久保の自社で扱っている屋外広告スペースにブランド広告を出すことで、認知拡大にもつなげている。期間限定店に「ロゴに見覚えがあるので」と通りがかりの客が入ってくることも多い。
今後は自社の物件を会場に顧客向けのイベントなども検討する。「サイズ選びに悩む顧客同士が交流できるコミュニティーを作れれば」。インスタグラムなどで運営スタッフの個人アカウントの発信も強化し、接点の拡大も進める考えだ。
