20年春夏ミラノ・コレクション 静かに、シンプルなカット=プラダ

2019/09/20 06:28 更新


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 【ミラノ=小笠原拓郎、青木規子】20年春夏ミラノ・コレクションは、ニューヨークやロンドンに続き、ナチュラルな優しいムードが広がっている。それは〝インスタ映え〟を狙ったエキセントリックなファッションからの反動のようにも思える。静かで柔らかな気分をのせたシンプルなカットが主流になっている。

(写真=大原広和)

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 プラダが静かに変身した。ミニマルでシック、静かな美しさで見せるコレクション。それはこの間のフランケンシュタインやバラのプリント、あるいはバナナにファイヤーパターンのプリントと比べると、ずいぶんと内省的にも感じる。

 ショー会場には、色とりどりのタイルがグラフィカルに敷き詰められている。そこに夕暮れの柔らかな日差しが差し込む。登場するのはリブ編みのシャツとストレートスカート、ネイビーブレザーとブラウンパンツといった黄金比の組み合わせ。ジャケットのラペルは太く、シェイプされたウエストにベルトループを飾ったデザインだ。

プラダ
プラダ

 生成りのリネンタッチのドレスはシワ感とメタリックな草柄のアップリケがアクセント。刈り込みで描くバイアスカットのベルベットはトップやスカート、ドレスに仕立てられる。ラメジャカードのスーツに箔(はく)ゴールドのスーツは、いずれもシンプルなストレートライン。テーマは「スタイル」。複雑ではない〝本質や純粋さ〟をキーワードにした。

プラダ

 夜のブレラ美術館に入ると、中庭には白い砂の山がいくつも作られている。どこか枯山水を思わせる静寂な空間で、ルーシー&ルーク・メイヤー夫妻がジル・サンダーの次のページを描いた。それは、テーラーリングを軸にした凛(りん)と張りつめたムードと、切り裂いたテープを編んだナチュラルな気分を併せ持つコレクション。

 淡いマーブル模様のドレスに重ねるダブルフェイスのジャケット。端正なテーラードジャケットは上質な素材感であるとともに、襟元の大きなタブで留める仕様がミニマルなムードをはらむ。ツバメのメタリックな刺繍を艶やかなサテンドレスに描き、同系色の淡いスクエアパーツの布を切り替えたドレスが静かに美しさを主張する。

ジル・サンダー

 凛としたムードの前半から、後半は素朴さやナチュラルな気分へと変わる。切り裂いたテープの編み込みやテープのフリンジヘム、生成りのストリングスを束ねて描くロングドレスといったアイテムが揃う。テーラーリングというジル・サンダーの伝統の一つに踏み込み、それを今の時代へ解釈しようとする意識を感じられた。

ジル・サンダー
ジル・サンダー

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