スポーツミックス定着
【ミラノ＝小笠原拓郎】１７～１８年秋冬ミラノ・メンズコレクションは、ここ数シーズンのトレンドとなったスポーツを背景にしたスタイルが依然として強い。
トラックスーツにテーラードを組み合わせたラインがその代表で、前シーズンの「ゴシャ・ルブチンスキー」のようなストリートスタイルがすっかりメイントレンドとして定着した。
■フェンディ
フェンディは上質のファーとスポーツの要素を組み合わせて遊んだ。レパードプリントのファーコートやウールコートなど、レパード柄がいっぱい。ミンクのコートはタイポグラフィーで変化を作り、刈り込みでブランドロゴを取り入れる。
ファーのエレガントなアウターと合わせるのはジャージートップやサイドにストライプの入ったトラックパンツなど。ファーサンダルやヘアバンド、ニットキャップといったアクセサリーも充実している。「ファンタスティック」「トライ」などヘアバンドには様々なメッセージがのせられている。
■ヌメロ・ヴェントゥーノ
ヌメロ・ヴェントゥーノは、ミリタリーとアウトドアの要素を取り入れながら、アレッサンドロ・デラックアらしいセンスの光るコレクションを見せた。カムフラージュのブルゾンはキルティング仕立て、チェックのブルゾンもヨークがカムフラージュで切り替えられる。ジャカードの編み地が途中で変化するセーターやスポーティーなフリースブルゾン、ダウンジャケットはストライプの配色のセンスで見せる。
■MSGM
MSGMのショー会場にはポロ競技の映像が流されている。そこに登場するのは、スカーフを頭巾のように巻いたモデルたち。良く見るとスカーフはポロ競技の柄になっている。黒と白のチェック柄のキルティングブルゾンやアーガイルのセーターといったトラディショナルなアイテムでショーはスタートした。フェアアイルのセーターにはブランドロゴを刺繍で重ね、キャメルのスーツの上からブルゾンを重ね着する。スウェットパーカやトラックスーツなどのスポーツアイテムとトラッド柄を組み合わせた。
■ヨシオクボ
アルマーニの支援枠でミラノにデビューしたヨシオクボは、バンダナ柄のブルゾンやライダーズジャケット、スカーフレイヤードパンツといったアイテムを見せた。馬の柄のプリントのシャツやブルゾン、ジップでショルダーを開閉できるジャケットやジップで袖を外せるブルゾンなども。
■パーム・エンジェルズ
流行のスポーツアイテムを取り入れたストリートスタイル。トラックスーツにスクールストライプのブルゾン、タブリエを入れたスーツスタイルなどが揃う。モデルたちはマスクのようなアイテムとキャップをかぶったスタイルがベース。タイポグラフィーを入れたスウェットパーカのセットアップも。
■ジョルジオ・アルマーニ
「ネオ・クラシック」をテーマにした。スーツやジャケットスタイルの上からニットのスリーブ・スカーフと呼ぶアイテムを重ねて着る。ストールのようなアイテムは両端が袖のようなピースになっていて、それに袖だけ通して身体に巻きつけるように着ることで、シンプルなスタイルに変化をつくる。
（写真＝ｃａｔｗａｌｋｉｎｇ．ｃｏｍ）
