オンライン試着ツールを提供するバーチャサイズの調査によると、国内ファッションEC4月売り上げは前年同期比10%増となった。3月最終週頃から前期比伸び率が減少して一時前年を下回ったが、その後復調した。同社はオンライン購買を余儀なくされる環境と必需品でない消費への関心低下の二つの要因が、ファッションECに影響していると分析している。
同社は1月3日~4月23日の大手ファッションEC事業者の300万件以上の購買データを調査した。対象期間の週ごとの売り上げでは、第14週(4月3~9日)に前期比伸び率の低下がはっきり表れ、翌週には前年を下回った。しかし、第16週には大きく前年を上回った。
前回調査では2月末~3月末の売り上げは前期比18~19%増で推移し、「ファッションECは新型コロナウイルス感染を跳ね返す勢い」と評していた。その後、必需品以外の購買を控える傾向が強く表れ、同EC売り上げは鈍った。とはいえ、新型コロナの影響が顕在化する前には20年はオンラインショッピング需要拡大が基本的な傾向があり、新型コロナの影響がなければ20%超の増加となった可能性が高いと分析。ファッションEC売り上げに影響する二つの要因のせめぎ合いが続きそうだ。