スピリチュアルブームに乗り、一粒万倍日と天赦日が重なる日は開運日として知られ始め、財布の売り上げが伸びる。24年1~3月では、1月1日と3月15日がその日だ。特に3月15日は金運上昇の寅(とら)の日が重なる〝トリプルラッキーデー〟とされ、「最も売れる日」として期待がかかる。
「開運カラー」として品揃えで目立つのは、今年同様にグリーン。金運アップのゴールドも期待が高い。「サマンサタバサプチチョイス」(サマンサタバサジャパンリミテッド)は、ディープグリーン、ライトイエロー、ゴールド、ホワイトを中心に据える。12月26日にはディープグリーンとゴールドの長財布と折り財布を発売する。クイーポは「アナスイ」や「ランバン・オン・ブルー」でラッキーカラーのグリーン、シルバー、ホワイトの財布を充実し、開運日をアピールするPOP(店頭広告)などで打ち出している。スタイルはグリーンを増やす一方、「ハナエモリ」や「ミラ・ショーン」でブルーの提案も強めている。
この間、財布はコンパクト化の傾向にあるが、開運日は「お札を折りたくない」という需要が強い。スタイル、サマンサタバサプチチョイス、「ヒロコハヤシ」(ワールド)などでは長財布を充実する。
売り場では「開運カレンダー」(スタイル)や、元日向けに「和風のPOP」(サマンサタバサプチチョイス)を用意するなど、各社とも当日に向け周知に力が入る。3月15日は、古財布回収キャンペーンを行う「サイフの日」(3月12日、日本バッグ協会主催)の直後のこともあり、「回収と買い替えをセットで訴求し」(スタイル、クイーポ)、例年以上の売り上げを目指す企業もある。