ワコールホールディングス 創業以来初の純損益赤字に

2023/02/14 06:28 更新


 ワコールホールディングスは、23年3月期連結決算で中間期時点の予想から100億円の減収、純利益で創業以来初となる赤字を見込む。売上収益では、国内ワコール事業の厳しさが続いていること、米国の消費減速や取引先の在庫調整、昨年末までの中国のコロナ禍の影響などを受けた。

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 特に損益面では、ワコールインターナショナル(米国)傘下のIO社において、デジタルマーケティングに関する個人情報の規制や消費の減退を背景に、回収可能金額を再評価した。この結果、のれん、無形資産や使用権資産関連で、合計101億円の減損損失を計上することを決めた。国際会計基準のため減損損失は営業損益に計上するが、純利益段階で98億円の利益の減少要因となる。

 最優先課題に挙げていたワコールは、3月期で売上収益919億円(中間期時点の計画953億円)、営業利益17億円(同48億円)の予想と苦戦が続く。高級ブランドはおおむね堅調だが、ボリュームゾーンの不振が目立つ。食料品や原燃料の価格上昇などが目立った秋以降、買い控えが増えてきたことが主要因。

 ただ、マーケティング・企画・生産・販売・消費者とのコミュニケーションなどの販促活動に至るまで、一気通貫の強みが生かせなかった社内要因も大きいと分析。今期中に来期に向けた諸改革を加速していく方針だ。



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