〝自分の体を知る〟を来店動機に――ワコールが個人の体形に合わせた商品を提案するパーソナライズサービスを充実させている。3D計測サービスの「スキャンビー」では6月17日、姿勢の改善に役立つ「からだバランス診断」の提供を始める。下着店に入る心理的な敷居を下げ、実店舗の活性化につなげる。
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スキャンビーは店内に設置された3Dボディースキャナーに入り、画面の指示に従って自身で操作するだけで全身20カ所の採寸データ、3D映像、インナーウェアの推奨サイズが確認できる。昨春には有料オプションとして「わたしを知る骨格診断」を追加。若年層を中心に支持が広がり、体験者数は30万人を超えた。
からだバランス診断は、健康と外見の印象に姿勢が大きく関わることに着目し、ワコール人間科学研究開発センターがスキャンデータを元に分析するアルゴリズムを開発した。3Dボディースキャナーでの計測データを元に、「スマホ首」「猫背」「巻き肩」「反り腰」のレベルと、バランスタイプを診断する。バランスタイプは動物をモチーフにし、肩や背中が丸く首が前に出ていることが多い「脱力パンダタイプ」、膝が曲がり気味で前のめりなことが多い「ぐいぐいアヒルタイプ」など6種類。体のバランスを示す三つのポイント「正面から見たまっすぐさ」「上半身の伸び」「背中のまっすぐさ」もチャートで可視化する。診断後はその場で体を動かしてバランスを整えるプログラムを体験し、ボディーデータのビフォー・アフターを比較して変化を実感できる。バランスタイプごとに立ち方、歩き方などを整えるコツも伝える。所要時間は着替えを含め25分、料金は2000円。

健康志向が高まるなか「定期的な身体計測など体の変化を知る機会として気軽に利用してほしい」(同社)という。からだバランス診断はスキャンビー旗艦店の東急プラザ表参道「オモカド店」で先行し、順次他店にも導入する。
