ワコールHD、国内生産子会社WMJの5工場を2工場に集約

2024/08/27 17:00 更新


 ワコールホールディングス(HD)は8月26日の取締役会で、連結子会社のワコールマニュファクチャリングジャパン(WMJ)の国内5工場に関し、長崎と福井工場に生産を集約することを決めた。福岡工場はリライエンス(富山県氷見市)に譲渡し、熊本と新潟工場は操業を停止する。

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 WMJは、5工場を統合して22年に設立した生産子会社で、高価格帯商品を主に国内生産を担っている。人員数は、本社および長崎工場258人、福井148人、福岡75人、熊本87人、新潟142人。

 福岡工場は8月26日付でリライエンスと譲渡契約を締結した。譲渡期日は25年1月。譲渡価額は非公開。譲渡範囲は福岡工場に関わる事業、土地約6000平方メートルなどのほか、付属設備全般が対象。リライエンスに転籍を希望し承諾書を提出した人は、雇用が維持される予定。

 なお、リライエンスは、ワコールHD子会社のルシアンが持っていたルシアン長崎工場(現長崎リライエンス)も21年に傘下に入れている。

 熊本および新潟工場は、25年1月末に操業を停止し、3月に閉鎖する見込み。24年11月1日から15日まで存続工場への異動を募ると同時に、希望退職者には退職特別加算金の支給、再就職支援を行う。両工場の資産などはWMJが今後処理していく。

 一方、ワコールHDが全社ベースで進めている保有不動産整理の一環として、旧福岡事業所跡地を24年8月27日付で売却した。譲渡益は約76億円、譲渡先は非公表。一連の生産集約および不動産売却に伴う業績への影響は精査中だ。



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