コロナ禍で在宅時間が増えたことによってにぎわっているマーケットもある。ハンドメイド品を売買するオンラインサイトでは、おうち時間を豊かに暮らそうとする人たちが素材やデザインにこだわって作られた品々を購入している。
有力サイトの一つ「ミンネ」では、特に食べ物や食器、家具などの売れ行きがよいという。みんな「それがある暮らし」を想像し、幸せな気持ちでショッピングを楽しんでいるはず。
日常からの変化を余儀なくされ、一時的にでも抑圧されているからこそ、〝普通〟じゃなくて自分にとって少しでも特別な何かを求め、心のバランスを良好に保とうとしているのではないか。
今、一人ひとりがアフターコロナの世界をどう生きていくのか、思い巡らせていることだろう。例えば、外出できるようになったら「あの場所にあの服を身に着けて行きたい」とか、それぞれの「ああしたい」「こうしたい」がより強くなっていると思う。そのイメージにぐっと寄り添える商品やサービスを提供するには、これまで以上に丁寧さが求められそうだ。
(嗣)