まったくサイズが合っていない靴で歩く若い女性をよく見かけるようになったと思いませんか。言うまでもなく、足より大きな靴。カパカパと、足を運ぶたびにかかとがほとんど脱げている人もいる。オンラインで買って、大きいけどまあいいや、ということであろうか。ヒール高めのパンプスの人もいて、あれで1日平気なんだと感心したりして。
自分は靴の選び方をどう身につけたのか考えてみる。子供のころは靴屋で自然に学んだのか、親に教えてもらったのか。少し大人になってからは、イタリアの老舗の靴店で靴を買った人の話を聞いて、靴とはそういうものかと開眼した覚えがある。プラットフォームが大はやりしたりミュールがブームになったりと流行がはっきりしていたから、年月かけてお金も使って自分で学んだことも多い。製法やソールの種類なども体験して理解した。
だからカパカパ歩いている若い人も、学んでいる最中なのか。いや、それとは違うような。学校で教えてくれないこと、受験に関係ないことを身につける機会が減っているのかもと、思考が深みにはまる。
(赤)