以前に増して、取材でSNS(交流サイト)「インスタグラム」の話題が盛り上がっている。ある専門店やメーカーは「消費者はインスタ映えすれば、素材や縫製の良し悪しなんて関係ないようだ」「#プチプラのように、流行を押さえて安くコーディネートできる人こそ、おしゃれという風潮がある」と嘆く。
一方で、新興ブランドは、「冊子やホームページ上でルックブックを作らなくても、文章力がなくても、きれいなビジュアルとインスタの拡散力で知名度が上がった」と喜ぶ。あるデザイナーは、公式アカウントのダイレクトメッセージに送られてくる、「どちらの色が似合うか」といった専門店の客の質問に答え、着実にファンを増やしている。あるアパレル企業の社長は個人アカウントで展示会や入荷についての情報を更新し、広報活動をしている。インスタグラムを10人以上で分析するところや、インフルエンサーを使うブランドもある。
インスタグラムがイメージや認知度アップに役立つツールの一つであるのは確かな様子。「見た目だけ、インスタ映えなんて」と侮ることなく、使いこなすのも手だ。
(裕)