《視点》睡眠負債

2017/05/26 04:00 更新


 最近「睡眠負債」という用語がメディアに登場し、寝不足が生活の様々な部分に悪影響を与えることが問題視されている。裏を返せば、質の高い十分な睡眠が健康や美を維持・増進し、仕事や勉強の効率の改善にもつながることになる。

 ただ、寝不足の解消は寝だめしてまとめて返済できるものではなく、日常の睡眠時間を少し長めにしたり、短時間の昼寝でコツコツ返すことが有効なようだ。運動や食生活の改善も眠りの質を高めるために必要で、身体に合った枕やマットレスの役割も重要になる。

 消費者の眠りへの関心の高さを裏付けるように、寝具市場は敷き寝具が売り場をリードし、客層も老若男女に広がりつつあるが、買う側から見ればまだ情報や相談窓口が少ないのも確か。

 こうした状況を背景に寝具メーカーは、商品の充実だけでなく、睡眠環境の改善にも注目し、コンサルティング活動に力を入れている。健康志向を快眠需要に結びつける取り組みが今後も加速しそうだ。

(阿)



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