クラシックで厳か、ヴァレンティノ

2015/07/14 11:19 更新


《15~16年秋冬オートクチュールコレクション》
永遠の都「ローマ」を讃えるクリエーション 

 【ローマ=小笠原拓郎】ヴァレンティノはこのほど、本拠地ローマに600人を招待して、15~16年秋冬オートクチュールコレクションを披露した。ヴァレンティノを手がけるマリア・グラツィア・キウリとピエールパオロ・ピッチョーリの愛する街であり、バレンティノのクリエーションのすべての源となるローマを讃(たた)えるコレクションだ。

 スペイン広場に面したヴァレンティノの本社と旗艦店に囲まれたエリアに、特設ステージを作ってのショーとなった。アーティストのピエトロ・ルッフォによるセットは、無駄をそぎ落としたシンプルなウッドのデザイン。かつて古代ローマの中心であった「フォロ・ロマーノ」を、アーティスト独自の目線からモダンに解釈したという。

 ショーに先立ち、ジャーナリストたちは、ローマの街の各所に作られた、バレンティノのアーカイブのエキシビションを見て回った。それを見ると、ローマの歴史や遺産が、いかにヴァレンティノのクリエーションに影響を与えたかがよく分かる。例えば、メディチ家の夏の別荘の中のフレスコ画が、ヴァレンティノの美しい植物柄の元となり、18世紀初めに建てられた図書館の内装がドレスのスカラップ刺繍の背景にある。

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