米大手小売業30社の22年度決算 減収減益傾向強まる

2023/04/06 12:30 更新有料会員限定


 【サンフランシスコ=立野啓子通信員】米大手小売業の22年度(22年2月~23年1月)決算は、30社合計の売上高が前年比4.7%増となった。不透明な経済環境の中で消費が伸び悩み、15社が減収、前年度並みか微増収の企業も多く、全体に伸び悩んだ。2ケタの増収は、ディスカウンターのダラージェネラルと婦人服のチコスの2社だけとなった。

 赤字決算は前年度の1社から5社に拡大、増益は8社にとどまり、多くが減収減益となった。収益力の低下は、前年度がコロナ後の消費ブームだったことの反動もあるが、22年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻の影響で、サプライチェーンが再び混乱、ガソリンや食品の高騰によるインフレが始まり、6月のピーク時は9.1%まで上昇、低・中所得層を直撃し消費が減退した。生産コストや原材料費が上がり、物流費、人件費の上昇による経費増の影響も大きい。

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