UA、EC会員数伸び 企業サイトに統合へ

2017/02/09 06:38 更新


 ユナイテッドアローズは、自社EC強化を継続する。昨年8月に実店舗のハウスカード会員と自社ECの会員統合を機にサービス機能を充実させたところ、第3四半期(10~12月)にネット販売の伸びが顕著だった。ネット広告を増やすほか、今春に企業サイトと自社ECサイトを統合する。販売機会ロス縮小に向け、在庫配分を増やし、シーズン商品の販売開始の早期化にも着手する。

 第1弾のEC強化では、実店舗と自社ECの会員を統合し、ポイントサービスの一元化や買い上げごとの特典も見直し、利便性を高めた。この結果、16年8~12月のハウスカード会員の新規入会者数は23万8000人と前年同期比85%増の大幅な伸びとなり、12月末時点の全会員数は303万1000人(7月末比9%増)となった。8~12月の会員売り上げは231億9400万円(前年同期比22%増)と2ケタ伸びた。

 ただ、第3四半期までの累計(4~12月)でネット販売全体の伸びが24・2%増なのに対し、自社ECだけで見ると、10・6%増にとどまる。また、ネット販売に占める自社EC比率もまだ2割程度であるため、自社EC強化がネット販売をさらに伸ばすことにつながると判断した。

 まず、自社ECの認知度をさらに高めるため、ネット上での広告を増やす。自社EC売り上げの1・8%を投入している広告宣伝費を1月以降、3%に高める。購入実績のあるユーザーに対してだけでなく、SNS(交流サイト)やバナー広告も使い、潜在ユーザーへのアプローチも増やす。

 これまで分かれていた企業サイトと自社ECサイトは今春統合する。入り口を一元化することで集客を増やす。機会ロス低減のためにEC向けの在庫を増やしてきたが、ゾゾタウンなど大手モール向けの配分がまだ多いため、自社EC向けの配分も増やす。

 ECでは商品撮影などサイト掲載までの時間がかかり、実店舗に比べ発売開始時期が遅れることもあったが、これについても現状1週間程度かかる販売までのリードタイム短縮を進める。一連の強化策と並行して、自社ECと実店舗での販売の連動も強める考えだ。



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