ユニクロは「+J」を11月13日から販売する。09年の初協業から11年ぶりとなる+Jのコレクションについて、ユニクロR&D統括責任者の勝田幸宏ファーストリテイリング執行役員は「ユニクロが今後さらに成長するためのチャレンジとして、改めて今回ジル・サンダー氏と再び協業することにした」と狙いを語る。
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ユニクロは海外にも店舗網を広げる一方で、リサイクルダウンなどサステイナビリティー(持続可能性)を意識した商品の開発も強化している。勝田執行役員は+Jについて「デザイン面での価値だけでなく、長く着続けることができるという意味で、ユニクロが目指すサステイナビリティーにも寄与するプロジェクトだ」と話す。
ユニクロがジル・サンダー氏と協業して初めて+Jを発売した09年はニューヨークやロンドン、パリに店を出した時期で海外進出が緒に就いたばかりの時だった。「パリに09年に出店する際、価格面だけでなく、ファッションの面でもリーダーシップを取れるブランドになることを目指し、協業した」という。その後、ユニクロは他のデザイナーやブランドとの協業も重ね、出店規模も日本より海外が上回るまでに成長した。
勝田執行役員は「時間が経過するにつれ、+Jというプロジェクトの深さやすごみを再認識した。いろんなことの起きた20年という年に再びチャレンジすることで、もう一段ユニクロを成長させていきたい」という。ジル・サンダー氏が今回手掛けたのはウィメンズ32型、メンズ25型、グッズ4型。アウターではカシミヤ混素材のコートのほか、ユニクロ独自のハイブリッドダウンを使ったアイテムもある。
「3月以降はドイツと東京に離れてのやり取りの中でコレクションを作り上げていったが、縫製仕様やデザインのディテールなどに関してサンダー氏と話すことで、品質をさらに上げることができた。ユニクロが進化するためにやれることがまだまだあると再認識した」と話す。次シーズン以降、+Jを継続するかについては明らかにしていないが「今回もできる限りのことをした。これからも1シーズンごとにベストを尽くしたい」と話す。