ユニクロは4月21日、新しいロードサイド店舗を前橋市の前橋南インターチェンジ近くにオープンする。7メートル四方のユニクロのキューブロゴを建物のコーナーに配置した、視認性の高い外観に、花屋にカフェ、子供の遊戯スペースも設置、省電力などサステイナビリティー(持続可能性)にも配慮した。グローバルでの出店も見据えたロードサイド向け新コンセプト店だという。
(柏木均之)
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「ユニクロ前橋南インター店」は売り場面積2475平方メートル。天窓やエアカーテン、ひさしなどを設けることで調光や空調に使う電力を削減。外壁の断熱材の30%には使われなくなったユニクロの服を裁断して作ったリサイクル断熱材を使い、屋上には太陽光パネルを設置し、店の年間消費電力の3分の1をまかなう予定だ。
国内店で初めてリペア・リメイクサービスを提供する「リ・ユニクロスタジオ」も常設する。群馬県の特産品や地元企業と協業したTシャツを販売する。店を囲む芝生は、来店客が休憩でき、マルシェなどイベント開催にも活用する。
近隣に「ベイシア」「コストコ」があり、24年には「イケア」も開業するほか、インターチェンジに近い立地のため、群馬県だけでなく北関東全域からの集客を見込める。
これまでのロードサイド店とは違い、買い物だけでなく、来店客に店で過ごす時間を楽しんでもらうための工夫を凝らした。ブランド認知を高めるために、外観に巨大なキューブロゴを配置し、店内ディスプレーでも商品やサステイナビリティーの取り組みについての情報を発信する。
トータルクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏は、「買い物のためだけでなく、ブランドについて発信するメディアとしての店を国内外で手掛けてきたが、前橋南インター店は今までやってきたことが全部詰まっている」と話す。