ユナイテッドアローズは9月12日から一時閉鎖し、10月中を予定していた自社ECサイトの再オープンの時期を延期し、11月27日をめどに再開する。自社ECの運営を自社主導に切り替える計画だったが、システム移行に想定以上の時間がかかるため、これまで自社ECの開発を委託していたゾゾの子会社アラタナと再契約し、一時閉鎖前と同じ形で当面は自社ECを運営する。自前のサイトリニューアルについても並行して作業を続けるとしている。
【関連記事】ユナイテッドアローズ 12日から自社ECを一時閉鎖
今秋から自社ECの開発・運営体制を変更し、自社主導で機能追加などが可能な体制に切り替える計画だった。アラタナに開発を委託したままでは、実店舗と自社ECを結んだサービスの強化は難しいと判断したためだ。だが、サイトの使い勝手の向上や店頭での接客をECと連動させる仕組み作り、顧客情報の連携など整備するべき項目が多く、想定以上に自社主導の開発に時間がかかり、9月にサイトの一時閉鎖を決めた。
当初は10月中にサイトをリニューアルオープンする予定だったが、作業を続けるなか、自社主導のシステム改変に時間がかかると判断し、これまで開発を委託していたアラタナと再契約し、従来通りの自社ECとして11月末から再開することにした。並行して自社主導によるリニューアル作業は続ける。
自社EC再開を急いだ理由は、消費者がネットで商品をチェックしてから来店することが当たり前となったためだ。同社の9月の既存店売上高はネット販売が、自社ECからゾゾタウンなど他社モールへ在庫をシフトしたことや増税前の駆け込み需要もあり、51.8%増と伸びた。一方、実店舗は2.2%減だった。自社ECサイト閉鎖の影響はまだ「わからない」としているが、店頭での聞き取り調査では「来店客から自社EC閉鎖について指摘されることが多かった」との声があったという。