ユナイテッドアローズが24年秋冬からスタートする新ブランド「コンテ」は、40代を中心とする大人女性を狙う。俳優の辺見えみりさんをディレクターに起用した。さりげない肌見せや色使い、メンズライクなディテールが特徴だ。
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「ナチュラルモード」をコンセプトに、オンオフ問わず着られる服を提案する。アウターやシャツは襟元や手首を少し見せたり、透けすぎない素材を使って抜け感を演出する。パンツはハイウエストやツープリーツ、太めのベルトループと、メンズライクな仕立てだ。キーカラーは〝大人の肌に似合う〟ベージュ。キャメルやカーキ寄りの濃いものや、明るく淡い色合いなどを揃えている。
秋冬物は約70型。ステンカラーコート(税込み7万9200円)はダブルフェイス仕様で、折り返してベルトで留めるとバイカラーのように見える。共地のベストとスカートもある。ベスト(3万5200円)とパンツ(3万9600円)のセットアップは、桐生のカットジャカードを使用した。カーゴパンツ(3万5200円)やシアーシャツ(1万9800円)、ラムレザーを使用したブルゾン(14万9600円)なども企画した。
店ではオリジナルが85%を占める。仕入れでは「ジルサンダー」、デニムの「アッパーハイツ」などを扱う。オリジナルは「ユナイテッドアローズ」と「ドロワー」の間の価格帯に設定した。8月1日から自社ECで受注を開始し、9月から販売する。ユナイテッドアローズの一部店舗で期間限定店も開く。今秋、都内に実店舗を2店出す。
ディレクター辺見えみりさんに聞く “今、着たい服”を提案
俳優やタレント業の傍ら、アパレルブランドを手掛けた経験もある辺見えみりさんに聞いた。
年齢が上がるにつれて、着たい服や似合う色が変わってきました。「何を着たらいいかわからない」という同世代の声も多い。
コンテでは、今の自分が本当に欲しいと思う服を提案します。
モードの服をそのまま着ると、強い女性に見えすぎてしまう。カジュアルすぎず、どこか女性らしく、自然体でいられる服を意識しました。服って、自分の雰囲気を変えるための一番身近な手段だと思います。変化する体形だって、カバーするだけでなく、その時の自分に似合う服を見つけて楽しんでほしい。
私はやっぱり、お店で買い物をするのが好きです。消費者としての目線や気分を物作りに生かしたい。今って、誰でもブランドを始められる時代だと思うけど、続けることは難しい。お客様に共感を得られる商品で、長く支持されるブランドにしたいです。